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http://my.reset.jp/~adachihayao/index.htm
この文章は,アジアのエネルギー最前線,に掲載したものです。
http://my.reset.jp/~adachihayao/index081211B.htm
気候変動会議COP14の開かれているポーランドのポズナン(注13)からの報告である。主導的な環境グループが,気候変動に関する財政を世界銀行に預ける計画に反対している。非公式な推定によると,工業先進国は,途上国で低炭素経済を育成するために,1,000億ドルが必要,とされている。この費用を世界銀行に預ける案に反対の声明を出したのは,気候変動会議に参加している142の団体である。
この国連気候変動会議(注14)には,世界の192の国から11,000人が参加して,2008年12月1日に始まった。12月11日,各国環境閣僚や政府高官が加わり,会議は重要な段階に入った。この2週間を予定している会議は,2007年12月のバリ(注15)会議と,コペンハーゲン(注16)会議を繋ぐもので,このコペンハーゲン(注16)会議は,来年,2009年に予定されているデンマーク(注17)の結論の中間に当たる。
今回の会議では,途上国が,温暖化抑制及び適合のための費用に直接アクセスできる保証を求めて,世界中から集まったNGOも,世界銀行グループが気候変動対策費の運用を行う位置づけで考えてきた。今回のNGOの合同声明では,費用の運用について,世界銀行ではなく,国連気候変動枠組みUNFCCC(注18)が責任を持つべき,と主張を変えてきた。
世界の133の途上国を代表する,中国も含めたG77グループは,基金はUNFCCC(注18)の管理下に置くことを希望してきた。米国NGOのオレンスタイン氏(注19)は,気候変動対策基金は,取り返しのつかない欠点があり,すぐに一旦閉じるべきだ,と主張している。途上国は緊急に数億ドルが必要,それは気候変動から来る暴風雨,渇水,飢餓,洪水の頻発に対応するためである,と。
しかし,この費用は,皆が同意できる国連気候変動組織によって,管理されるべきだと。また,東南アジアNGOのナクピル氏(注20)は,ローンで南側諸国に供与するのは,理屈が通らない,途上国はもっとも気候変動の被害を受けながら,北側諸国に,返済しなければならない,気候変動に責任のある世界銀行と北側諸国が,どうして南側諸国に負債を課すことになるのか,不公平である,と。
更に,世界銀行が,まだ環境破壊的なプロジェクトに融資を続けるならば,気候変動基金はまさしく偽善である,と。このNGO達による声明の中では,世界銀行は,気候悪化や森林喪失をもたらす主要な機関であるばかりでなく,権利までも侵している,最後に,それは非民主的な機関である,とまで書かれている。世界銀行は化石燃料プロジェクトを支援,1997~2007年の世銀支援分は,英国排出の45倍に達する,と。
昨2007年,世銀は,化石燃料プロジェクトに94%増の,30億ドルローン供与,石炭対象では256%増である。世界銀行自身の2004年のレビューでも,同様趣旨の意見である。しかしまだ,2008年4月にもまだ,インドの4,000MW石炭火力に,450百万ドル融資,NGOの声明では,世界銀行は,気候変動対策を扱う機関として不適当,と主張している。
森林破壊が温暖化ガス排出の20%に貢献しているにも関わらず,世界銀行は,伐採を伴うプロジェクトを支援しているし,自身,2007年のパネルで,世界第2位の熱帯林を持つコンゴ(注21)での問題を扱っている。IFC(注22)は,農業破壊に手を貸している。FAO(注23)によれば,生活直結で,排出ガスの20%と言われている。
共同声明は更に続ける,世界銀行は主たる人権侵害機関だ,それは,チャド-カメルーンのパイプライン(注24)プロジェクトに始まって,ラオスのナムテン2水力プロジェクト(注25)に至る,世界銀行直接支援の人権侵害プロジェクトがある。世銀の森林オフセットFCPF(注26)も,その真理について疑心暗鬼である。参加している住民も,納得はしていない,とまで,共同声明は言っている。
私は思うが,NGOの共同声明は,歴史をうまく表現出来ていないような気がする。ダムにはダムの時代にあった役割があったし,世界銀行が果たしてきた経済成長への役割があった。もし,50年前から,温暖化抑止を目的にしていれば,人類はもっともとおおくの貧困を生み出したはずだし,それは単なる貧困で収まらず,文化を変え社会を変えて,より多くの悲惨を生んだかも知れない,と言うことは全然考えないのか。
(注) (13) Polish city Poznan,(14) UN climate talks,(15) Bali,(16) Copenhagen,(17) Danish,(18) United Nations Framework Convention on Climate Change,(19) Friends of the Earth U.S. international finance campaigner Karen Orenstein,(20) Lidy Nacpil, coordinator of the Jubilee South Asia/Pacific Movement on Debt and Development,(21) Democratic Republic of Congo,(22) International Finance Corporation,(23) UN Food and Agriculture Organisation,(24) Chad-Cameroon pipeline,(25) Nam Theun 2 Hydropower Project,(26) World Bank's Forest Carbon Partnership Facility, (27)
Reference
●081211B Climate change,ipsnews
気候変動,世界銀行に任せてはいけない,NGO
CLIMATE CHANGE: 'Don't Leave it to the World Bank'
http://www.ipsnews.net/news.asp?idnews=45050
2008年12月15日月曜日
2008年11月7日金曜日
温暖化ガス抑制は途上国にも必要
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●温暖化ガス抑制目標は,発展途上国にも必要である
今日,2008年11月6日,米国大統領にオバマ候補が当選した。オバマ候補は,地球温暖化問題に関しては,ブッシュ現大統領とは違って積極的に取り組む姿勢ではあるが,それは京都議定書を批准するよりも,ポスト京都に積極的に参加する意味であり,条件として,新興国,発展途上国の参加を求めている。それではブッシュと変わらない,と言うことだが,さて,オバマの当選で,今後の世界の地球温暖化問題はどう変わるのであろうか。
今日の記事は,ドイツのポツダム気候変動研究所(注1)のクロップ上級科学者(注2)が,インドのNGO,ダウントウアース(注3)のボラー氏(注4)にインタビューに答えたものである。いわば,
ドイツは原子力発電をはずしてから,どの様に排出ガス規制に対応しようとしているのか?原子力発電はクリーンではない。第1に,KWh当たり90~140グラムの炭酸ガスを出すが,風力は10グラムで済む。第2に,コストが高い,廃棄物と安全でまだ回答が出ていない。なぜこの恐竜時代のような技術に依存しようとするのか。
ドイツの再生可能エネルギーの容量はどのくらいか?ドイツに於ける風力発電の容量は2006年で22,621MWに達している。2004年で発電の10%を占めていたものが,2007年には13%,また需要では,2004年に4%であったものが,2007年には13%である。2010年の目標は2010年で15.5%,2020年で27%である。2050年で温暖化ガス80%削減を目指している。
インドと比べるとどうか?比較は難しいが,欧州も水力電源は豊富である。インドは太陽光発電で行くべきではないか。特にラジャスタン(注5)などの半砂漠地帯に向いている。2005年のデーターによると,900万ヘクタールの砂漠があれば,人類の90%は活きられる。風力も,インドで可能だろう。
ポスト京都について何か示唆があるか?ポスト京都へのオードマップが必要である。明らかに地球と大気には温暖化ガス(注6)に限界がある。解決方法はただ一つ,持続可能で賢明な生活と開発である。途上国も南北協力を通じてやるべきことがある。
途上国にも温暖化ガス削減への義務はあるか?当然である。しかし私はインドは発展するなと言っているのではない。しかし公正な合意形成が必要だ。1990年を基準として,OECD(注7)加盟国は80%,途上国は50%削減が必要だ。また先進国は途上国への技術移転の努力が必要であるし,途上国は,森林喪失を防ぎ,進捗を大きく眺める(注8)必要がある。中国とインドの参画なくして,目標達成は出来ない。
地球温暖化は途上国にどの様に影響するか?途上国は,もっとも大きな影響を受ける。それは,途上国が気候変動の影響に対応するだけの,資金力がないからだ。更に言えば,気候変動は環境条件を劇的に変化させ,今日の,「既に限界の地域(注9)」,を明日には,「住めない地域(注10)」,にしてしまうからだ。
私は,この記事を読み始めたときは,実はがっかりしていた。ドイツの最前線の科学者が,インドに与える言葉はこの程度か,と。しかし,最後の説を読んで,ああ,いい言葉だな,と思った。今日の,「既に限界の地域(注9)」,を明日には,「住めない地域(注10)」。要するに,地球全体が同じように滅びて行くのではなく,地球上で気候変動の影響が,大きく偏って起こるのだ,と改めて思ったことであった。
(注) (1) Potsdam Institute for Climate Impact Research, Germany,(2) Juergen P Kropp , senior scientist,(3) http://www.downtoearth.org.in/,(4) Amarjyoti Borah,(5) Rajasthan,(6) ghg emissions,(7) oecd (Organisation for Economic Cooperation and Development),(8) farsighted concepts of progress,(9) ‘already marginal areas’,(10) ‘no-stay areas’
Reference
●081005D CDM,downtoearth
温暖化ガス抑制目標は,発展途上国にも必要である
“Emissions targets a must for developing countries”
http://www.downtoearth.org.in/full6.asp?foldername=20081015&filename=inv&sec_id=14&sid=1
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●温暖化ガス抑制目標は,発展途上国にも必要である
今日,2008年11月6日,米国大統領にオバマ候補が当選した。オバマ候補は,地球温暖化問題に関しては,ブッシュ現大統領とは違って積極的に取り組む姿勢ではあるが,それは京都議定書を批准するよりも,ポスト京都に積極的に参加する意味であり,条件として,新興国,発展途上国の参加を求めている。それではブッシュと変わらない,と言うことだが,さて,オバマの当選で,今後の世界の地球温暖化問題はどう変わるのであろうか。
今日の記事は,ドイツのポツダム気候変動研究所(注1)のクロップ上級科学者(注2)が,インドのNGO,ダウントウアース(注3)のボラー氏(注4)にインタビューに答えたものである。いわば,
ドイツは原子力発電をはずしてから,どの様に排出ガス規制に対応しようとしているのか?原子力発電はクリーンではない。第1に,KWh当たり90~140グラムの炭酸ガスを出すが,風力は10グラムで済む。第2に,コストが高い,廃棄物と安全でまだ回答が出ていない。なぜこの恐竜時代のような技術に依存しようとするのか。
ドイツの再生可能エネルギーの容量はどのくらいか?ドイツに於ける風力発電の容量は2006年で22,621MWに達している。2004年で発電の10%を占めていたものが,2007年には13%,また需要では,2004年に4%であったものが,2007年には13%である。2010年の目標は2010年で15.5%,2020年で27%である。2050年で温暖化ガス80%削減を目指している。
インドと比べるとどうか?比較は難しいが,欧州も水力電源は豊富である。インドは太陽光発電で行くべきではないか。特にラジャスタン(注5)などの半砂漠地帯に向いている。2005年のデーターによると,900万ヘクタールの砂漠があれば,人類の90%は活きられる。風力も,インドで可能だろう。
ポスト京都について何か示唆があるか?ポスト京都へのオードマップが必要である。明らかに地球と大気には温暖化ガス(注6)に限界がある。解決方法はただ一つ,持続可能で賢明な生活と開発である。途上国も南北協力を通じてやるべきことがある。
途上国にも温暖化ガス削減への義務はあるか?当然である。しかし私はインドは発展するなと言っているのではない。しかし公正な合意形成が必要だ。1990年を基準として,OECD(注7)加盟国は80%,途上国は50%削減が必要だ。また先進国は途上国への技術移転の努力が必要であるし,途上国は,森林喪失を防ぎ,進捗を大きく眺める(注8)必要がある。中国とインドの参画なくして,目標達成は出来ない。
地球温暖化は途上国にどの様に影響するか?途上国は,もっとも大きな影響を受ける。それは,途上国が気候変動の影響に対応するだけの,資金力がないからだ。更に言えば,気候変動は環境条件を劇的に変化させ,今日の,「既に限界の地域(注9)」,を明日には,「住めない地域(注10)」,にしてしまうからだ。
私は,この記事を読み始めたときは,実はがっかりしていた。ドイツの最前線の科学者が,インドに与える言葉はこの程度か,と。しかし,最後の説を読んで,ああ,いい言葉だな,と思った。今日の,「既に限界の地域(注9)」,を明日には,「住めない地域(注10)」。要するに,地球全体が同じように滅びて行くのではなく,地球上で気候変動の影響が,大きく偏って起こるのだ,と改めて思ったことであった。
(注) (1) Potsdam Institute for Climate Impact Research, Germany,(2) Juergen P Kropp , senior scientist,(3) http://www.downtoearth.org.in/,(4) Amarjyoti Borah,(5) Rajasthan,(6) ghg emissions,(7) oecd (Organisation for Economic Cooperation and Development),(8) farsighted concepts of progress,(9) ‘already marginal areas’,(10) ‘no-stay areas’
Reference
●081005D CDM,downtoearth
温暖化ガス抑制目標は,発展途上国にも必要である
“Emissions targets a must for developing countries”
http://www.downtoearth.org.in/full6.asp?foldername=20081015&filename=inv&sec_id=14&sid=1
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